【セミナーレポート】「まだ間に合う!電子帳簿保存法対策セミナー 」~ワークフローと連携したスキャナー保存制度対応方法~
2022年10月6日、ディーアイエスサービス&ソリューション株式会社、株式会社アイ・オー・データ機器、株式会社エイトレッド共催の「まだ間に合う!電子帳簿保存法対策セミナー~ワークフローと連携したスキャナー保存制度対応方法~」を開催しました。本記事は当該セミナーのレポートです。
目次
【基調講演】
「徹底解説!電帳法改正ポイントと対策」
株式会社アイ・オー・データ機器
企画開発部 販売促進課 音田典久氏
「電子帳簿保存法改正」を受け、企業は2024年1月1日までに法令に則ったデータ保存を実施する必要があります。ここでは、電子帳簿保存法改正の概要や、データ保存に求められる要件、それをアシストする弊社製品などを紹介します。
電子帳簿保存法はどう変わった?
電子帳簿保存法とは、国税(法人税・所得税)に関する帳簿や書類の「電子保存に関わる法律」を指します。
2021年12月31日までは、帳簿や決算書類をパソコンで作成して紙に印刷して保管する方法でも問題はありませんでした。また、取引先で受領、もしくは自社で発行した書類、電子取引情報も同様でした。しかし、電子帳簿保存法改正後は、注文書、契約書、納品書、領収書、請求書といった電子取引の情報は、電子データでの保存が義務化されたのです。
法令に則った保存方法とは?
電子データでの保存には法令で一定の要件が定められており、「真実性(改ざん防止措置)」と「可視性(見読性、検索性)」を確保する必要があります。そこで重要になるのが「タイムスタンプ」です。
「タイムスタンプ」とは、標準時刻情報と文書固有のデータを組み込むことで、「文書がいつから存在していたのか(存在証明)」「それ以降改ざんされていないか(非改ざん証明)」がわかる仕組みです。弊社製品は、この「タイムスタンプ」を活用して、上記「真実性(改ざん防止措置)の確保」と「可視性(見読性、検索性)の確保」を実現します。
真実性(改ざん防止措置)の確保
電子取引情報の場合、真実性(改ざん防止措置)を確保するためには、以下のうちいずれか一点を実施する必要があります。
【電子取引情報の場合】
- 取引先からデータにタイムスタンプを付与してもらう
- 自社でタイムスタンプを付与し保存する
- タイムスタンプが付与されない場合、データを訂正・削除した場合に履歴が残るシステムを利用する。もしくは、訂正・削除ができないシステムを利用する
- 訂正・削除がある場合は社内規定を設け、ルールに従って運用する
「可視性(見読性、検索性)」の確保
可視性を確保するためには、「見読可能性の確保」と「検索機能の確保」が求められます。
見読可能性の確保とは
保存したデータを、整然とした形式および明瞭な状態で、速やかに出力できるようにしておくこと
検索性の確保とは
パソコンなどの電子計算機を使い「取引年月日」「取引先」「取引金額」が検索できるようにしておくこと
タイムスタンプ専用端末「APX2-EVID/5P」
重要となる真実性の確保(改ざん防止措置)対策として、アイ・オー・データのタイムスタンプ専用端末「APX2-EVID/5P」を紹介します。本製品は、セイコーソリューションズの「eviDaemon(エビデモン)」を採用しており、オンサイト保守付きのハードウェアを介してタイムスタンプを付与できる仕組みです。
【タイムスタンプ専用端末「APX2-EVID/5P」】の特徴
- タイムスタンプの付与は無制限・押し放題
- 初期費用のみで5年間追加費用不要
- タイムスタンプを付与するファイルを、フォルダにコピーするだけでOK
(システム連携運用においても使いやすい) - 一括検証機能を搭載しており、電子帳簿保存法要件に対応
- PDF以外にもオフィス・CAD・画像などさまざまなファイル形式に対応
「タイムスタンプ」を活用することで、迅速かつ確実な、ファイル単位での「真実性の確保」が期待できます。アイ・オー・データのタイムスタンプ専用端末「APX2-EVID/5P」なら、5年間無制限でタイムスタンプの付与が可能です。「電子帳簿保存法改正」に準じた電子データ化をスムーズに進めるためにも、「APX2-EVID/5P」の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
【第1セッション】
「API連携で活用範囲を拡大!X-point Cloudで申請業務をスマートに」
株式会社エイトレッド営業部 第1営業グループ 部長代理 岡本泰城氏
エイトレッドは、SMB向けのSaaS型ワークフロー「X-point Cloud」と、大手・中堅向けのエンタープライズ向けワークフロー「AgileWorks」を開発・販売するワークフロー専門のメーカーです。「直感的な操作」であらゆる業務を効率化し、スマートな申請を可能にするワークフローシステム「X-point Cloud」の新機能について紹介します。
「X-point Cloud」の新機能
紙のイメージの再現で直感的な操作が可能に
稟議書や各種申請書を紙のイメージのまま再現できるので、デジタル関連に不慣れな方も直観的な操作が可能です。
ユーザー単位でのパスワード再設定が行える
パスワードの再設定をユーザー単位で行えるので、運用管理者の負担が軽減されます。
専用アプリでスマホから申請・承認ができる
専用アプリを活用することで、いつでもどこでもワークフローの申請・承認が行えます。
参考画像などをフォーマットに直接埋め込める
写真付きの報告書などをフォーマット内に直接挿入できるので、画面を開いたタイミングで内容を視覚的に確認できます。
管理者アシストbotへの質問で不明点を解消できる
設定作業中に不明点があった際、管理者アシストbot「えっくす」に質問することで、的確な回答を得られます。
REST API/Webhookでシームレスに連携できる
これまで他システムと連携する際はCSVを介したファイル連携が中心でした。これからは、REST API(※)/Webhook(※)により、HTTP通信でJSON形式のデータのやり取りが可能になったため、他システムとの連携をよりしシームレスに行えます。
REST API
システムがシンプルかつ安全に情報を交換するために使用するインターフェイス。REST:Representational State Transfer の略。
Webhook
アプリケーションから別のアプリケーションに対してリアルタイムに情報提供をする仕組み。
「X-point Cloud」は機能が充実しているうえ、API機能が標準搭載されているので、他システムとの連携もスムーズな点が魅力です。社内DXを進めるうえでも、システム連携は不可欠なだけに、電子データ化を進めるうえでの心強い味方になってくれるでしょう。
【第2セッション】
「電子帳簿保存法対策の一例」
~X-point Cloudとアイ・オー・データ製タイムスタンプ専用NASを連携~
ディーアイエスサービス&ソリューション株式会社 クラウドサービスグループ エキスパート 荒木邦洋
「電子帳簿保存法対策の一例」としてディーアイエスサービス&ソリューションが販売しているオプションを紹介します。「X-point Cloud」や「APX2-EVID/5P」との連携も魅力です。
「X-point Cloud」とタイムスタンプ専用端末「APX2-EVID/5P」を連携するプログラムを開発することで、お互いのウィークポイントを補いつつ、強みを存分に活かすことを可能にしています。
「X-point Cloud」とタイムスタンプ専用端末を連携
ディーアイエスサービス&ソリューションでは、電子データ保存に必要な「真実性(改ざん防止措置)の確保」と「可視性(見読性、検索性)の確保」をまとめて実現するため、「X-point Cloud」と、タイムスタンプ専用端末「APX2-EVID/5P」を連携できるプログラムを独自に開発。オプションとして販売しています。
「X-point Cloud」の長所・短所
〇ワークフローの分野で広く採用されている
〇検索性に優れている
△タイムスタンプ機能が実装されていない点がウィークポイント
タイムスタンプ専用端末「APX2-EVID/5P」の長所・短所
〇タイムスタンプ機能を搭載
〇5年間タイムスタンプ押し放題で予算化しやすい
△ファイル名をリネームしないと検索要件を満たせないなど、検索性の面では大きな課題がある
ディーアイエスサービス&ソリューションでは、このようなワークフロー関連の開発の他に「Microsoft Power Apps」、「スクラッチ開発」も行っています。アプリケーション開発につきましてはお気軽にご依頼ください。
ワークフローシステム、電子帳簿保存法対策につきましては、実績豊富なディーアイエスサービス&ソリューションにご用命ください。ご不明な点がございましたらお気軽にご相談ください。