Azure Files

ファイルサーバーをAzureに構築「Azure Files」(フルマネージド ファイル共有サービス)

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目次

  1. 「Azure Files」とは?
  2. 「Azure Files」の特長
  3. 「Azure Files」のメリット
  4. 「Azure Files」の適用ケース
  5. 「Azure Files」の価格体系について
  6. 「Azure Files」の価格
  7. コスト削減オプション:Azure Files「予約容量」
  8. Azure Files「トランザクション」と「データ転送」の価格

1.「Azure Files」とは?

「Azure Files」は「Microsoft Azure」のストレージサービスの一種で、クラウドまたはオンプレミスのWindows、Linux、macOS からアクセスできるファイルサーバーをAzure上に簡単に作成できるフルマネージドのファイル共有サービスです。

業界標準の「SMB(Server Message Block)プロトコル」または「NFS(Network File System)プロトコル」でアクセスできます。つまり、主に複数のクライアントPCからのネットワーク通信(共有アクセス)で使われるプロトコルと主にサーバー間のファイル共有で使われるプロトコルの両方に対応しているということです。このため、クラウドまたはオンプレミス環境の機器から自由にアクセスできます。


2.「Azure Files」の特長

利用しやすさ
(アクセシビリティ)
・インターネット環境があればどこからでもアクセス可能
・SMB 3.0 / HTTPS に対応(Windows / macOS / Linux)
高可用性
(フォールトトレランス)
「Microsoft Azure」のPaaSなので高いSLAを実現
スケーラビリティー容量が足りなくなった場合、必要な容量を追加購入可能
(オンプレミスの機器だけだと容量の追加は大変)
機敏性・弾力性・既存のオンプレミスファイルサーバーやNAS(ネットワーク接続ストレージ)からの置き換え可能
・オンプレミス機器と併用して必要なときに必要なだけ利用することも可能
ディザスターリカバリー「Azure Backup(クラウドへのデータ保護)」を使ったバックアップや復元
・東日本-西日本間でレプリケーションを組めば強固な災害対策として利用可能
セキュリティ向上・「Azure AD(Active Directory)」を利用したアクセス認証・承認、アクセスログの保存
・通信は暗号化されるので安全性が高い


3.「Azure Files」のメリット

コスト削減フルマネージドのPaaSなのでハードウェアやOS、Windows Update等の管理の必要がない
管理・開発の高速化Azure PowerShell、Azure CLI(コマンドラインインターフェイス)、Azure Cloud Shell(Webベースのターミナル機能)を使って管理コマンドを実行できるため、インターネット環境があればWindows、Linux、macOS からもアクセス可能
アプリケーションへのデータ連携/活用「Microsoft Azure」で実行されているアプリケーションは、ファイルシステムAPIを介して共有データにアクセス可能

4.「Azure Files」の適用ケース

適用対象適用効果
既存ファイルサーバやNAS置換または補完
アプリケーションリフト&シフト
リフト&シフト:オンプレミスの仮想サーバーをそのままのシステム環境でクラウドに移行する方法を「リホスト(Rehost)」または「リフト&シフト(Lift&Shift)」と呼びます
クラウド開発簡略化
・共有アプリケーション
・診断の共有
・開発/テスト/デバック(バグ改修)
コンテナー化Azure Container Instances(Azureでコンテナ―を実行できるPaaS)は、以前の状態を保持しない(ステートレス)であるため、データを永続化するためのボリューム(永続ストレージ)が必要となります。「Azure Files」は、その永続ストレージとして利用できます。

5.「Azure Files」の価格体系について

「Azure Files」の提供形態はサブスクリプション方式です。容量やオプションを利用した分だけ金額を請求されます。また、「ストレージのサービスレベル(※)」により、サポートされる機能が異なります。

(※)ストレージのサービスレベル:「Azure Storage」を利用するために作成する必要があるアカウント(=ストレージアカウント)。4つのサービスレベルがあり、レベルによってサポートされる機能が異なる。

ストレージのサービスレベル機能・特徴
Premium高いスループットと短い待機時間で、I/O 集中型のワークロードを実現します。Premium ファイル共有は、高パフォーマンスのソリッドステート ドライブ (SSD) ベースのストレージで提供されます。
トランザクション最適化Premium ファイル共有が提供する一貫した待機時間を必要としない、トランザクション負荷の高いワークロードを可能にします。トランザクション最適化ファイル共有は、ファイル ストレージを必要とするアプリケーションやバックエンド ストレージに対して適しています。
ホットチーム共有や Azure File Sync などの汎用ファイル共有シナリオ用に最適化されたストレージを提供します。
クールオンライン アーカイブ ストレージのシナリオ向けに最適化された、コスト効率に優れたストレージを提供します。Azure File Sync は、より低いチャーンのワークロードに適している場合もあります。

6.「Azure Files」の価格

ストレージの GiB(ギビバイト) の単価です。Premium ファイル共有は、使用済み容量に関係なく、プロビジョニングされたサイズに基づいて課金されます。標準ファイルは使用量に基づいて課金され、ストレージのサービスレベルによって価格が異なります。

データの形態Premiumトランザクション最適化ホットクール
保存データ
(GiB/月
ファイルのデータ ストリームの GiB ストレージあたりのコスト
¥28.0349
(プロビジョニング済み GiBあたり)
¥8.7610
(使用済み
GiB あたり)
¥4.3805
(使用済み
GiB あたり)
¥3.2854
(使用済み
GiB あたり)
スナップショット (GiB/月
差分スナップショットの追加ストレージ コストがカバーされます。
¥23.8005
(プロビジョニング済み GiBあたり)
¥8.7610
(使用済み
 GiB あたり)
¥4.3805
(使用済み
GiB あたり)
¥3.2854
(使用済み
GiB あたり)
保存メタデータ (GiB/月
「ファイルとディレクトリ:アクセス制御リスト(ACL)などのプロパティ」に関連付けられたファイル システム メタデータのコスト
無償無償¥4.177¥4.177
論理的に削除されたファイル共有は、プロビジョニングされた GiB ではなく、常に使用された GiB に基づいて課金されます。論理的に削除された Standard ファイル共有は、ライブ共有と同じレートで課金されます。論理的に削除された Premium ファイル共有は、スナップショット レートで課金されます。論理的な削除についての詳細をご覧ください。

※Microsoft公開価格(2022年11月現在)


7.コスト削減オプション:Azure Files「予約容量」

「Microsoft Azure」には多様なコスト削減オプションがありますが、「Azure Files」にも1年あるいは3年間継続して一定容量のストレージを使用予定の場合、「予約容量」を利用するとストレージ コストの容量に対して割引を受けることができます。「予約容量」は「10 TiB」または「100 TiB」の増分単位で契約できます。

1年間予約3年間予約
予約容量PremiumホットクールPremiumホットクール
10 TiB/月¥235,400.52¥36,783.62¥27,584.67¥189,470.69¥29,604.55¥22,202.40
100 TiB/月
¥2,239,200.88¥349,876.28¥262,401.13¥1,837,294.59¥287,077.66¥215,307.24

※Microsoft公開価格(2022年11月現在)


8.Azure Files「トランザクション」と「データ転送」の価格

ディレクトリの列挙やファイルの読み取りなどの操作を含みます。Azure ファイル共有に対する「SMB操作」と「REST操作」の両方でトランザクション コストが発生します。ストレージのサービスレベルによって価格が異なります。

Premiumトランザクション最適化ホットクール
トランザクションの書き込み(10,000 件あたり)
ファイルのデータ ストリームを変更する操作。このカテゴリには、ファイル ハンドル操作も含まれる。
無償¥2.1903¥9.4910¥18.9820
トランザクションの一覧表示(10,000 件あたり)
共有内のファイルやディレクトリの一覧表示など、ファイル共有の一部を列挙する操作。
無償¥2.1903¥9.4910¥9.4910
トランザクションの読み取り(10,000 件あたり)
ファイルのデータ ストリームから読み取る操作。
無償¥0.2191¥0.7593¥1.8982
その他すべての操作(10,000 件あたり
Azure Files に関連付けられたその他の操作 (共有、スナップショット、ディレクトリなど)。ただし、削除操作 (無料) は除く。
無償¥0.2191¥0.7593¥0.7593
データ取得(GiB あたり)
クール ストレージからデータを取得する場合にのみ適用される特別な料金。
該当なし該当なし該当なし¥1.4602
“該当なし” になっている場合、冗長性オプションは選択されたリージョンでご利用いただけません。

※データセンター内で3重化した場合の東日本リージョン価格(2022年11月現在)


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