【セミナーレポート】「Cisco Meraki 最新情報セミナー」~Cisco Merakiの魅力を最大限にご紹介~
2022年3月3日(木)、シスコシステムズ合同会社と共催で「Cisco Meraki 最新情報セミナー」~Cisco Merakiの魅力を最大限にご紹介~をオンライン開催いたしました。
本セミナーでは、クラウド管理型ネットワーク「Cisco Meraki(以下、Meraki)」の最新情報をご説明し、Merakiと連携できるDNSセキュリティ「Cisco Umbrella(以下、Umbrella)」について解説、そして導入後の運用サービス「Merakiマネージドサービス」についてご説明し、多くのお客様にご参加いただき盛会のうちに終了しました。本ページは当該セミナーのレポートです。
目次
【第1セッション】
「Merakiの最新情報とフルナインナップ採用による企業のデジタル化支援」
シスコシステムズ合同会社 クラウドネットワーキンググループ ディストリビューション APJCリード 望月岳史氏
Merakiはクラウド管理型ソリューションとして、PCのダッシュボードからさまざまなソリューションを一括管理するITインフラです。しかし、ただのITインフラではなく、各機器がセンサーとなり、さまざまなデータを提供するプラットフォームの役割も果たします。
実際にMerakiの製品は多様化しており、街のさまざまな場所にMeraki製品が設置されています。無線LAN、セキュリティ、スイッチ、スマートカメラなど現代に不可欠なものばかりです。
このMerakiですがカスタマーは57万社超、1,000万台数を超える導入実績があり、グローバルでは38%の年間成長率となっています。また、ネットワーク機器のベンダー別支出額シェアでもCiscoは48.3%で1位を獲得しています。
そんなMeraki製品の中でも、特におすすめしたいのがスマートカメラです。
近年、コロナ禍においてスマートカメラのニーズが上昇しています。特に非対面店舗の監視やマーケティング分野でのデータ蓄積を目的とした導入が加速。現在約3兆円の市場規模ですが、5年後には倍の6兆円規模が見込まれており、大きく成長している市場の1つです。
クラウド管理型スマートカメラ「Meraki MV」 製品の差別化ポイント
Meraki MVの差別化ポイントは下記の3つです。
その1:最先端のアーキテクチャ
MVファミリーは、クラウドのダッシュボードで設定管理するため、カメラ映像・録画を視聴管理するためのサーバや専用ソフトウェアが不要。また、カメラ本体に内蔵された SSD に録画データを保存するため、録画データ保存のための「ネットワーク ビデオ レコーダー(NVR)」なども不要です。
その2:オールインワンのクラウド型セキュリティソリューション
ダッシュボード管理、カメラ内ストレージ、録画データ保存、高度な分析などをMeraki MV1つで実現が可能です。きめ細やかなアクセス制御やクラウドへの転送もデフォルトで暗号化されます。
その3:Merakiのネットワーク製品と高い親和性
Merakiの各製品との高い親和性があり、無線LAN、セキュリティ、スイッチなどとの連携がスムーズです。
Meraki導入事例
Merakiを導入された企業様の事例を紹介いたします。
事例1:金剛株式会社
新たに稼働した工場においてITやデータを活用したスマートファクトリーの実現を行うべくMeraki製品を導入。無線LANやカメラ映像を駆使した稼働情報の収集と管理にご活用いただいています。カメラは固定ではなく、都度移動させながら試験的に運用し、トラブル発生時の原因究明と改善に役立っており、設備トラブル解消にかかる時間を大きく短縮することに成功しています。
事例2:楽天グループ株式会社
Merakiのクラウド管理型という導入ハードルの低さをご評価いただき、オフィスの状況把握、ワクチン接種会場での監視と温度管理センサー活用を目的に導入。高い分析機能を活用してオフィス内の密になりやすいエリアを特定し、明確なデータに基づく感染予防対策の実施につながりました。オフィスの稼働状況もデータ化し業務の効率化に成功しています。
Meraki MVの評価ポイント
その他、導入いただいた企業様からはコスト面と運用面でも高い評価をいただいています。
【コスト面での評価】
- 他社は映像の保存期間で料金が変わるのでランニングコストがかかるが、Merakiは維持費が安い。 ・MV32を使うことで導入台数を減らせる。
- 他社製品は60日間しか録画データを保存できないが、Merakiは90日以上カメラ自体保存でき、クラウドアーカイブライセンスを使えば365日保存できる。
- カメラのSSDに録画データを保存できるのでネットワークを圧迫しない。
【運用面での評価】
- Merakiダッシュボードの操作がシンプルで分かりやすい。
- デモと貸出機で簡単に導入後のイメージが理解できた。
- セルラーゲートウェイ「MGシリーズ」と組み合わせることで、どこでもすぐに導入できる。
- 警備会社のサービスは映像確認に10分以上かかるが、Merakiは即座にビデオデータの確認ができる。
- 人数カウント機能により店舗内の入店数を簡単に確認できる。
他にも、Merakiはさまざまな機能があり高い評価を得ています。例えば、プライバシーウインドウ機能を使うことで、カメラでは写したくない箇所を隠すことも可能です。カメラを設置したら管理画面上の操作だけでさまざまなカスタマイズが可能です。
保存期間もビデオの解像度を変えることでより長期的な保存(90日)が可能となり、録音も有効。こうした要素をカスタマイズすることで、より多くの期間のデータがストレージに入ります。
また、アナリティクス機能を活用することで人数カウントもでき、さらにはヒートマップ機能も実装しているので、人が密集しやすいエリアも分かりやすく可視化できます。
【活用のシーン】 小規模オフィス ・小売店 ・教育機関 ・機密エリア
さまざまなシーンでの導入が積極的に進んでおり、もし導入をご検討の場合は、さまざまな無料トライアルを選択できます。短期間で運用をテストできるので、ぜひ導入をご検討ください。
【第2セッション】 「Umbrella によるMerakiと融合するセキュリティ」
シスコシステムズ合同会社
セキュリティ事業 セキュリティアドバイザー シニアパートナーアカウントマネージャー 吉田 勝彦 氏
Merakiと DNSセキュリティ「Cisco Umbrella(以下、Umbrella)」による融合で多くの悩みを解決できると考えています。その前にお伝えしておきたいのが、今、セキュリティ業界でもっともホットな「SASE(サシー)」についてです。
「SASE」とは「Secure Access Service Edge」の略であり、簡潔に説明すると、クラウドでのネットワークとセキュリティの融合を指します。実際にアンケート調査を行うと、「SASE」への期待として今後72%の企業がゼロトラストモデルを計画し、98%が「SASE」の投資計画があると回答しています。
この「SASE」にあたる製品が弊社の「Umbrella」です。つまり、多くの企業が「Umbrella」や同様のシステムを導入する可能性が高いことを示しています。
大きな注目や関心を集めるセキュリティ対策ですが、現在は変革期真っ只中です。その背景としてはビジネス環境の変化によるデバイスの多様化が挙げられます。今まではWindowsが主導で対策を行えば問題ありませんでしたが、現在はPCとタブレットなど、2台持ちが当たり前になっています。スマートフォンでも仕事や連絡を行うのが普通になり、コロナ禍によりテレワークが推進されたことでデバイス環境の多様化が加速しました。
こうした環境下でセキュリティを強固に構築する場合、今までのネットワーク構成が足かせになるパターンが非常に多いと言えるでしょう。
例えば、今まではオフィスという一拠点だけで仕事をしていた企業が多く、セキュリティ対策は中央集中型のスタイルがほとんどでした。しかし、現在はテレワークによってデバイスが多様化し、多拠点化が進んだこともあり、分散型のスタイルが選ばれるようになってきました。
マルウェアも年々進化しており、複雑化している現状もあるので、大切な情報資産を守る意識の高い方が非常に増えてきています。
「Umbrella」の特徴
「Umbrella」は「SASE」の第1ステップとなる、「SaaS型セキュリティサービス」です。ユーザー単位の課金となっており、デバイス単位の課金ではありません。そのため、無駄なコストの発生を防げます。 また、「Umbrella」の特徴としてはインターネットの手前でセキュリティが作動することです。つまり「Umbrella」を通過してWebサイトにアクセスできるので、どんな環境からアクセスしても問題ないセキュリティとなっています。
なぜ「Umbrella」が効果的なのか?
「Umbrella」が効果的なセキュリティを発揮するのには、下記の3つの理由があります。
- 理由1:インターネット接続の最初のステップであるDNSで防御
- 理由2:IP接続やファイルスキャンより優先される
- 理由3:ほぼすべてのデバイスで利用可能
「Umbrella」はDNSレイヤーテスト、Webレイヤーテストで1位を獲得しており、高いマルウェア防御力が証明されています。反応速度も非常に速く、あらゆる環境下に対応しています。
Merakiとの連携
Merakiユーザーの特権でもありますが、「Meraki」と「Umbrella」の連携は非常にシンプルであり、容易です。Merakiのほとんどのシリーズでは5分程度で連携が可能であり、工程としても3〜4ステップのみで、同じCisco製品なので互換性も抜群だと言えます。
「Umbrella」の同時活用・連携のメリットのおさらい
今回の内容をまとめると、Merakiユーザーは「Umbrella」を同時に活用、連携することで下記のメリットが得られます。
- どこにいても多層防御が可能
- 対策を集約できる
- 導入効果が見える
- 管理者の負担を軽くすることができる
- 投資の無駄なくMerakiを拡張できる
- インターネットを遅くすることはない
【第3セッション】「DISオリジナル『Merakiマネージドサービス』のご紹介」
ディーアイエスサービス&ソリューション株式会社
ソリューション本部 第2営業部 係長 飯澤 康博
弊社ではMeraki導入後の運用、管理を代行する「Merakiマネージドサービス」を展開しています。サービス内容としては大きく分けて2つの軸から構成されており、ネットワーク運用にかかるコストと手間の大幅な軽減が見込めます。
Merakiマネージドサービスの2つの軸
Merakiマネージドサービスは障害サポートと設定変更サポートという2つの軸で構成、サービスを提供しています。
その1:障害サポート
障害サポートの内容は下記の通りです。
- サポート窓口
24時間365日受付を対応。Merakiダッシュボード接続により不具合要因を迅速に特定します。Meraki機器の故障時には保守機材を手配します。 - Merakiネットワーク死活監視
24時間365日監視体制を整えており、Merakiダッシュボード接続により不具合要因を迅速に特定。管理者へ正確に不具合内容を報告します。 - 回線状況確認
通信トラブル発生時のインターネット回線状況も確認しサポート対応します。
その2:設定変更サポート
設定変更サポートの内容は下記の通りです。
- セキュリティ設定
月に10回までの回数限定の対応ですが、指定トラフィックの制御やコンテンツフィルタリングの設定を行うことで、ご要望のセキュリティレベルを実現します。 - クライアント登録変更
月に10回までの回数限定の対応ですが、BYODポリシー登録、SSID登録変更、ダッシュボード接続アカウント登録、保守機材交換時のシリアル登録、故障機の登録削除を行います。 - APチャネルチューニング
APチャンネルが競合した際、無線LAN接続不具合などを解消すべくチャンネル設定を行います。
「Merakiマネージドサービス」の導入で運用の労力を最小限に
通常、不具合発生時には多くの手間がかかりますが、「Merakiマネージドサービス」を導入いただくことで、最小限の労力でMerakiの運用が可能となります。また、サービスの対応についても、技術的なものは月〜金曜日の9時〜17時ですが、その他のサポート窓口や死活監視は24時間365日対応しています。
サービスの申込みフローもシンプルなので、Meraki導入の際は、Merakiマネージドサービスも併せてご検討いただけますと幸いです。「Cisco Meraki」に関しましては、ディーアイエスサービス&ソリューションまでお気軽にご相談ください。